●国立能楽堂・能楽体験及び江戸東京博物館への施設訪問

12月12日(木)には、留学生達のみで、まず午前中に渋谷区千駄ヶ谷にある「国立能楽堂」に行きました。

能楽は日本の伝統芸能の一つであり、世界の古典劇のなかでも極めて古い歴史を誇るものです。「国立能楽堂」は能楽の保存と普及を図ることを目的として1983年に開場しました。

当日は、国立能楽堂2階研修舞台において留学生向けに能楽公演やワークショップ催していただきました。

第一部は能楽公演で、能楽師・武田伊左氏による能楽解説後、能楽師・武田孝史氏による宝生流「紅葉狩 急之舞」の公演でした。留学生たちは能楽師の独特な声の出し方や、後ろで笛などの楽器を演奏している人々が奏でる音も、能独特のもので、とても印象に残ったようでした。

第二部はワークショップとして、お面のコーナー、装束のコーナー、舞台の上での歩き方など3グループに分かれて体験しました。留学生は全員、能楽堂が準備した白い靴下を履いて研修用舞台に上がり、能楽師の指導に従って、目線の高さを常に一定に保ってすり足で歩くことから始まり、「妖怪が人間に襲い掛かる直前の速足」など、さまざまなパターンの歩き方を練習しました。また、能楽師のみなさんにお手伝いいただきながら、金糸・銀糸が贅沢に織り込まれたきらびやかな能衣装を実際に身に着けたり、舞台袖の部屋の薄明りの中で能面を付けて立ったり座ったりという体験を通じて、能楽の動きを肌で理解していただきました。最後の質疑応答では、説明してくださった女性能楽師に対して、「いつから能楽の稽古をしているのか」(お答え:4歳から)「一つの舞台のために、どのぐらいみんなで練習(リハーサル)するのか」(お答え:みんなで練習することはほとんどない。能楽は、舞ったり演技をする役者のほか、鼓、笛などの奏者、地謡(合唱)など役割が分かれているが、それぞれが個人練習をする)「コーラスではどんな内容のことを言っているのか」(お答え:主役が話すセリフの補強をしたり、背景や状況の説明をしている)など、たくさんの質問が出ました。最後に、舞台の上で能楽師を交えて、全員で記念写真を撮り、能楽体験は終了になりました。

能楽堂で昼食後、墨田区両国にある「江戸東京博物館」に移動しました。最寄りのJR千駄ヶ谷駅に移動する途中、完成したばかりの「新国立競技場」の外観を見学しました。東京オリンピックのメイン会場という解説に、留学生一同、興味津々の様子でした。

午後の見学施設「江戸東京博物館」は、失われつつある江戸・東京の歴史や文化の保存と伝承を目的として1993年に開館しました。子供から大人はもちろん、海外の方々までもが楽しめるスポットとして、日々多くの方が訪れる人気の博物館です。館内は江戸時代のジオラマや再現された建物が多数展示されており、現在の東京になるまでの経緯が歴史順に展示されています。留学生はオーディオガイドを利用しながら、江戸から東京へ移り変わる歴史や文化にまつわる資料などの展示物を感心しながら見学しました。当時と変わらないリアルな江戸時代の江戸の姿、昔の東京の懐かしい姿の建物を背景に、留学生たちは自分たちが、まるで江戸時代や明治時代にタイムスリップしたような思いで、写真をたくさん撮っていました。

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●第一回 高校生国際会議の実施

東京都教育委員会は、高度で創造的な探究学習を社会・世界と連携して提供する「Diverse Link Tokyo Edu」の取組の一環として、第1回高校生国際会議を令和元年12月15日(日)に開催し、東京体験スクールの留学生とバディを含めた生徒約140人が参加しました。

当日の会議の様子は、以下のページに掲載されています。


留学生へ実施したアンケートによると、今回も概ね100%の満足が得られ、また訪日したい、友人、家族などに訪日を勧めたい、日本語の勉強を続けるモチベーションになった等の意見が多く寄せられました。

都教育委員会では、今後も、在籍する生徒が日本にいながら国際交流機会を得られ、豊かな国際感覚を醸成することができるよう、海外からの留学生の受入れを推進していきます。

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